2010年1月1日金曜日

セバスチャンがいっぱい


二日酔いが大分おさまった昼前に布団から抜け出し、急に恋しくなったThe Birthdayの『カレンダーガール』をipodで聴きながら、日本から送られてきた豚骨ラーメンを調理していると、ipodのイヤフォンが千切れかけていることに気づいたので、昼食後、マリアに聞いて近所のディスカウントショップへ行きました。

イヤフォンを買い終えたら、そのままフラットに戻るつもりだったのに珍しく天気がよかったので急遽予定を変更、散歩することに。

迷子にならない必殺の方法は目的地を決めないことだ、という屁理屈を一人ごちながら、やたら低い位置にある正面の太陽に目を細めて「太陽に向かって歩けばあっちが南だからいずれ繁華街に着くだろう」という、太陽が西に移動する事実は無視して歩き出しました。

ipodを聴きながら、みるみる歩くこと3時間。(みるみる?)
ミニ動物園のある公園の発見や教会のふもとの素敵なカフェとの出会いなど、途中実家から甥っ子たちの新年コールもあり、勝ち組の若奥様みたいなぬるくとも足腰だけはハードな時間を過ごしながら、色々なことを考えていました。

おそらく真面目なことも考えていたのでしょうけど、新しい哲学の発見は無かったのかそれらの類いのことは一切覚えておらず、
「上戸彩って昔の松田聖子にちょっと似てるよな」
以外に覚えていることといえばセバスチャンについての回想です。

セバスチャンといってもうちのセバスチャンではなく「パオラってスキッドロウのボーカル、セバスチャン・バックに似てるよな」ということです。あの、へヴィメタルなのかハードロックなのかはっきりしない、80年代に間に合ったんだか間に合ってないんだかはっきりしない、あの。
パオラはあれを横に大分ぶっとくした感じです。
よく『アイ・リメンバー・ユー』をカラオケで歌ったものだ。

パオラも2、3曲歌ってくれないかな、声は常に酒焼けしたようなハスキーボイスだし結構いけるんじゃないかな、とかバカなことを空想していると、セバスチャン繋がりで回路は別のセバスチャンに移ります。

前の会社でまだ一従業員だった頃、後に自分の部下となる先輩に、ルイ・コスタを10発くらいぶん殴った感じのいたずらに顔の濃いダメな野郎がいて、ただのイメージで彼を『セバスチャン』と命名してあげました。

両国のカラオケボックスで彼と一緒にナンパをしたとき、相手の女性に開口一番
「何、その眉毛」
というツッコミを、出落ちと間違えられたがごとくされるような太い眉毛の持ち主で、またある時は福岡での小学校の訪問時に、初対面の小6くらいの女の子に出会いがしら、
「眉毛、濃ゆっ(濃ゆい=濃い)」
とストレートな感想を述べられたこともあります。

ちなみに『セバスチャン』と命名したその日に、ついでにプレゼントした眉毛バサミセットで彼の眉毛をみんなで整えてあげようということになり、同僚の女のコが代表してその繋がった眉毛に櫛(くし)を入れたのですが、「剛毛過ぎて、濃すぎて、乱れ過ぎて櫛が通らない」という、神話に近い実話が生まれました。
この後、「眉毛バサミが刃こぼれした」とか「最終的にはチェーンソーを使って切った」などのわかりやすい尾ひれがついたのは言うまでもありません。

正月だとかは全く関係無しの色気も夢も無いこんなことを思い出していると、徐々に見覚えのある風景が。
「よし、ここまで来たらせっかくの機会だから」と思い、本当にせっかくの機会かどうかは微塵も疑わないことにして、目的地を昨日見たビッグベンに定めて歩き出し、再び辿り着きました。
3時間という歩行時間をここで確認。昨日の迷子時間と一緒。
一度昼間も訪れてみたいと思っていたからいいけどね。

写真は、さすがの美大生のセバスチャンが、巨漢のパオラをうちのきったねえ庭でちょっとしたセレブ風に撮ったもの。
セバスチャンが撮ったセバスチャンの写真をセバスチャンの元上司が眺めている、というごっちゃを表現したかったこの文章。書く前からわかっちゃいたけど、これは結びとしては弱いし、上手くもなんともないか。チッ。

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