2010年2月20日土曜日

ダンディズム


みんなのいじめられ役、サミュエルが今日を最後に帰国するということで、ラウールの粋な計らいで今日は授業を5時で切り上げてみんなで早めにパブへ。
こういう時に限って、ブルーノと名倉姉妹と今週一週間丸々授業を休んだのにパブには顔を出すロスィオと学校のエントランスで定時の授業後に待ち合わせをしています。

とはいえ歩いて五分ほどの距離なのでパブで先ずは一杯やりながら時間になってから彼らをピックアップしに行き、みんなに紹介しました。

ブルーノに関しては新人以外はみんな知っていたのですが、名倉姉妹は当然初対面で、案の定チリ人妻のマルタがじっとりとこっちを見つめてきます。

それに気づいてマルタを警戒してたら、逆方向からお色気番長ジュリアーナが寄ってきて
「こいつら、おまえの彼女?」
だって。

「いや、ただのフラットメイト」
と僕が答えられたことに何故か二人ともほっとして変な笑みを交わしました。
東洋人が白人の双子を連れてたら不自然ですか。

その後マルタが近づいてきたときにはいっそ「人妻を口説いている体(てい)」でマルタをベタ褒めしてあげました。
それが功を奏したのか
「キッチーにとって彼女を作ることなんて簡単だよ。だって性格いいしキュートだもん」

「そう言ってくれるのは人妻か彼氏のいるコかのどっちかなんだよな」
とお座なりに返したら
「パティなんてどう?キッチーとお似合いだと思うんだけど」
だって。

そうですか。潰れかけのスナックのママですか。
おまえの選択にジュリアーナはありませんか。
ていうかみんなどこかしらお色気番長を避けてませんか?
まあ真面目なタイプのマルタとはウマが合わなそうではあるが。

ちなみに定時の時間まで授業を受けて遅れてやってきたラウラと話した時に聞いたのですが(結局彼女は僕らのクラスには上がれておらず、苦手なコリンの授業を初級クラスで頑張って受け続けている)ラウラも5年間付き合い続けた恋人と数週間前に別れたみたいです。

思わず本人の前でガッツポーズをしてしまったけど、ジュリアーナにパティにラウラと3人ものフリーの若くてかわいい女のコが周りにいると、何故だか一気に春の訪れを感じます。
ただしその全てのチャンスを逃す自信も大いにあります。

こんな感じで浮かれながら時間は過ぎていき、ホセとソフィ(尾形くん)とも久しぶりに会うことが出来て、しかし少しずつ人も減り始めたころ、二次会的なノリで場所を変えました。
ホルボーンからピカデリーまでバスでの移動だったのですが、ジャミリとディアナパオラとソフィとブルーノと新人のイタリアーノ、ディエゴが乗った後、サミュエルがオイスターカード(suicaみたいなカード)の残高を帰国に合わせて全て使いきったことを思い出し、とりあえず5人だけ乗せたバスをそのまま見送りました。

「俺は歩いて行くよ」
とサミュエルが言いだしたものだから、一人で長い距離を歩かせるのはかわいそうだと思い、先ほどのバスに乗れなかった初心者クラスの3人、ラウラとジャディラと新人コロンビアーノ(男)のファビオに
「先にバスで行って待っててくれ」
と告げてから二人で歩き出しました。

フゥー。俺ってカッコイイー。
とかなんとか自画自賛しながら夜道を震える思いで歩いたわけですが、10分ほどしてから着信が。
ラウラからです。

「今どこ?」
「今レスタースクウェア辺り。あと10分くらいでそっちに着くかな」
「こっちに向かってるの?サミュエルも一緒?」
「うん。だからオイスターカードが無いから一緒に歩いてそっちに向かうって言ったじゃん」
ちゃんと人の話聞いとけよ。
「わかった。じゃあ私たちここで待ってればいい?」
「うん。正確な場所を覚えてないから近くまで行ったらまた電話する」
「うん。それじゃあまた後でね」

何でよりによってファビオの次に英語を喋れないラウラに電話をかけさせたの?わかりづらい。
あ、これが春の予感ってやつですか、なんてモテナイくん特有の思考ようなこともよぎったけど、現場近くまで近づいたときには僕は迷わずディアナパオラに電話をかけました。

「今、あとちょっとでピカデリーに着くんだけど銅像の前まで迎えに来てくれない?」
「え、こっちに来てるの?」
「うん、ラウラにそう伝えたけど」
「私たちはピカデリーにいるけど、彼女たちはみんなまだホルボーンのバス停でキッチーとサミュエルのこと待ってるよ」

わおっ。ナイス行き違い。

そうか、あの3人の中でなら俺の番号を知っているのはラウラだけだ。
それでもジャディラに代われよ。
とりあえずディアナパオラにラウラへの連絡を頼んで、銅像前に着いた後、みんなでラウラ一行を待ちました。

ラウラ、着いたら超不機嫌。
おまえの英語力の問題だよ。と言ってあげたくもなりますが、女のコとケンカして勝ったためしがないので、ここは平謝りです。
フゥー。カッコわるーい。

その後無事に目当てのパブに着いて一杯目を飲み始めたころ、ラウラがいないことに気づきました。
そのことをみんなに尋ねてみると
「知らない。たぶん帰ったんじゃない?」

あら意外とみんなノータッチなのね、と周りを見回すと、新人のファビオもいないことに気づきました。
なるほど。そういうことですか。

な、早くも一つ逃しただろ。春。
あーあ。

写真は最初のパブで。
左からカリアゲ・ロサリオ、ノーカリアゲ・レティー、いいヤツブルーノ、人妻マルタ。
その後ろに横顔のサミュエルがうっすらと写っている。
今日の主役なのにこの扱い。

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