眠れない夜には羊の代わりにくだらないものを数えてしまいます。
昨日の場合はことさらくだらなく、「過去の女のコ」。
中には名前すら覚えていないコもいて、これがなかなか大変。
キリのいい数字や恋人になったコなど、節目節目では覚えているんだけど、それ以外の順番はややあやふや。
「えーと、このコは本を出版した頃のコで、このコはコーチをやる前に知り合ったコで、あと、このコは・・・いつ頃のコだっけ?」
などと途中からムキになって、暗がりの中でノートを開き、年号や自分の年齢まで記しだす始末。もはや「女のコ回想記」なるリストを作ろうという勢い。
が、それでも全員は思い出せない。
ついには日本で使っていた携帯電話までチェックしだして、覚えている限りの女のコたちを出来るだけ時系列順に並べていき、節目が正しければあと一人で完成というところまでたどり着いたのが午前3時。(何の完成だか)
「ペルー以降バーテン以前ってところまでは絞れてるんだけどなあ」などと、そこから30分ほど粘ったんだけどどうしても思い出せないので、自分の記憶違いということで無理くり片づけて、モヤモヤを残したまま眠りに就きました。
相変わらずのバカっぷりだね。
そんな事だから、疲労を大いに残したまま朝のサッカーをこなしたんだけど、恒例の筋肉痛と打撲痛に足を引きずりながらのその帰り道、黒塗りのデカい車に乗っかったマフィア風味の野郎たちを見かけました。そのたたずまいの酒楽臭さに見とれて、しかし目が合った時は見事にそらしながら、日本で出会った愛すべき極道たちや愛せない極道たちを思い浮かべました。
あ、思い出した!
ヤクザの元カノだ!
その時僕は思い出しました。
午前3時半、最後まで思い出せなかった女のコをです。
彼女は、僕の火遊び史上最高のお世辞の一つである、
「ヤクザよりすごい」
との言葉をくれた愛すべきアバズレでした。
ただごめん。名前はおろか顔も思い出せない。
眠れない夜に女のコを回想するのはもうやめにします。
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